以前身体のタイプチェックモニター募集を行いました。
ご協力いただいた皆様ありがとうございました。
モニター募集と日々の施術において得られた経験をもとに、
今回は『フラットバックタイプ』の方について、私たちの考えを簡単にまとめましたので投稿いたします。
まずは特徴です。
フラットバックの特徴は背骨の弯曲が少なく、骨盤が後ろに倒れてしまいます。
その結果、体前屈がしにくいなど、身体が硬いと言われる人に多い姿勢です。
ここからは少し難しい話になります。
身体の動きには、関節の繋がりから生まれる動きの特徴(運動連鎖)があります。
この運動連鎖は、姿勢のタイプによって特徴が分かれます。
フラットバックでは骨盤が後傾することから、繋がる股関節を外に捻じれさせ、膝下は内側に捻じれさせます。
その結果、足部(距骨下関節)は内側に倒れます。
この様な運動連鎖でおきる歩きの特徴として、身体を左右に揺らしながら歩き方(デュシェンヌ歩行)が見られるのもチェックのポイントです。
さらにフラットバックは、こんな動きに特徴がでます。
このような動きを特徴とするが故に、おきてしまう痛みの傾向もあります。
腰には腰椎ヘルニアや椎間板にストレスがかかりやすく、
膝には捻じれのストレスからくる痛みが起きやすくなります。
では腰部に加わるストレスから解説していきます。
脊椎の弯曲が少ないのもフラットバックの特徴です。
また、骨盤の後傾により腰椎屈曲運動が多くなる傾向にあります。
その結果、椎間板への負担が大きくなり、椎間板内圧が高くなりやすくヘルニアへ移行することがあります。
膝には、骨盤後傾による股関節内旋制限とハムストリングスや縫工筋を使った歩行
骨盤後傾による膝の伸展制限による内側広筋・大腿直筋の求心性収縮力が低下を誘発します。
その結果、膝の不安定性により鵞足部にストレスかかりやすく、腱炎に移行しやすい人が多いです。
その様なフラットバックは『骨盤を立てる』がテーマになります。
そのためには、お尻と太ももの裏外側(大殿筋・外側ハムストリングス)の柔軟性が必須です。
そして、しっかりと膝伸展・大腿内転内旋・股関節屈曲が出来るようになった上で膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋特に内側広筋)を使えるように練習する必要があります。
また、上半身は、脊椎の弯曲が少ない為、ダイレクトに腰部に負担がかかってしまう。しっかりと骨盤が立てられた上で少し猫背姿勢をとるぐらいが〇。
あまり姿勢を正そうとせず、背中(下部胸椎)の柔軟・肩甲骨の外転練習などで腰ではなく背中を丸める運動が効果的となります。
注意
今回は、以前行ったモニター募集や日々の施術において得られた経験をもとに、私たちの考えを簡単にまとめましたので投稿させて頂きました。
あくまでも私たちの見解ですのでご了承ください。
身体のタイプは一つの指標にすぎません。
他にも怪我や手術・生活環境やスポーツなどで、身体の状態は変わってきます。
痛みや不調、人の身体は簡単には判断することはできませんので、お身体にお悩みの方は、必ず専門家に相談し、実際に診て頂いた上で、ご自分の身体に合った治療やケアの方法をご指導いただくことをオススメします。